ミスター・マイク
ミスター・マイク
人生には、誰にでも旧友に別れを告げる時がくるでしょう。早く亡くなる人もいれば、遅い人もいます。偉大なる人生のサイクルは平等なのです。
普遍 ( ͡° ͜ʖ ͡°) 真実
何かの終わりは常に新しい始まりです。
ミスター・マイクは私の最初の友人の兄であり、そしてミスター・マイク自身も私の友人でした。
日本人一家は私を連れて、ダットサン510で、スキー旅行に行きました。後ろに3人の子供達を乗せ、私は夫婦の運転席と助手席の間に割り込んで乗せてもらったのを、今でもはっきりと覚えています。
ミスター・マイクのスキーの技術はそう悪くない腕前でした。彼は妹と、私は彼の弟とペアになれたので、両親のユージンとナオミは子供抜きで親密なスキー・デートをすることができました。私を連れてきたのは、子供達がそれぞれペアなれるためでもあったのでしょう。
旅行中の終盤に、私のくたびれた古いスキーブーツがダメになってしまいました。するとミスター・マイクは親切にも、その日のスキーは諦め、自分のブーツを私に貸してくれたのでした。そして本人は、リラックスしてもいいからと、昔ながらのコテージで残りの一日を過ごすことにしてくれました。
ミスター・マイクは特別な存在で、当時、知的障害者と呼ばれていました。
彼は単に少し頭の回転が遅かっただけで、側から見た感じは障害を持っているようには見えませんでした。そして、私たちの活気に満ちた、包括的な、田舎のコミュニティーの貴重な市民として生活していました。
このような多様性のある土地で育ったことの素晴らしさ、私たちの無階級で繁栄する社会では、能力、出身地、階級に関係なく、すべてのメンバーが含まれていました。
勤勉なミスター・マイクは、運命の日が来るまで、私たちの小さな田舎町のコミュニティの貴重な一員として、勤めていたアスキューズ・スーパーマーケットで愛され、尊敬されていました。
ミスター・マイクの物語は、真のコミュニティがいかにあるべきかを示す模範として感動を与え、輝きを放っています。
ミスター・マイクの化学マトリックスは先日期限切れとなり、この物質汚泥から永遠に解放されました。
ミスター・マイクが祖国である日本に帰る時が来ました。
ミスター・マイク、お帰りなさい。我々は再び団結し、ここライジング・サンの地で、気高い旧友を称え、大切にすることでしょう。
Michael Kevin Ogino
July 19, 1961 ~ September 1, 2023
昭和36年7月19日 ~ 令和5年9月1日