少年たちよ、野球は中止だ

Jun 10, 2020

少年たちよ、野球は中止だ

今年の夏の全国高等学校球選手権大会、通称夏の甲子園大会は数十年ぶりに中止が決まりました。

なんということでしょう。

私は個人的には、スポーツを観戦するよりもやる方が好きで、地元のクラブでバドミントンをやっています。ただし、日本の高校野球に限っては、選手たちの情熱と根性が特別に気に入っています。

甲子園大会というこのトーナメントは日本で最大のアマチュアスポーツイベントです。一度でもこの大会を見たことがありますか?もしも本戦でも予戦でも、この高校選手権で頑張っている選手たちを見たことがあれば分かると思いますが、他のスポーツの世界で類をみない独特のものなのです。

この大会は多くのプロ野球選手を目指すという究極の目標を持った高校球児にとって、国内やメジャーリーグの球団にアピールするという大きな機会でもあります。

100年以上の大会の歴史の中で、これまでに二回だけ中止になったことがあります。この大会は1915年に始まりましたが、一度目の中止は1918年に米騒動のため、そして二度目は1941年でした。1941年は太平洋戦争の最中、地方大会の途中で中止となったのです。

今回の中止は関係者全員にとっての「ブラックスワン」だったと言えます。
この重要な、人生に一度きりの大会中止により、意欲的な高校野球選手たちは深く悲しみ落胆し、その衝撃の余波は彼らの家族や支持者だけでなく、私たち全国民にも伝わりました。
*ブラックスワンの注釈必要だと思います。日本人は知らない人が多いので。

なぜでしょう?

健全な試合による全国の統一感。

日本人同士のライバル関係は非常に激しいのですが、この高校野球のような大会は、日本人が自分のチームを応援することで一体感を高めるいい機会です。

そしまた、日本の多くの長年のファンにとって、この毎年恒例の大会は、自分の出身県のチームを応援する時に、望郷の気持ちを抱かせます。

若い野球選手、高校、そして支援者にとって、大会関係者の人間たちの判断一つで、自分たちの今までの努力と夢が水の泡となった悲しいお話は、卒業後も永遠に語り継がれるでしょう。

参考:
アメリカのメジャーリーグで活躍した甲子園出場経験のある日本人選手たち。鈴木一郎(通称イチロー)、松岡大輔、松井秀樹(通称ゴジラ)

多くの人々がアメリカのメジャーリーグで最初に活躍した日本人は野茂英雄だと思っているでしょう。しかし実際のパイオニアは1964〜63年のシーズンにサンフランシスコ・ジャイアンツで1年間投球した、村上雅則だったのです。

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