明けましておめでとうございます-令和4年
明けましておめでとうございますー令和4年
日本のお正月休みは近年では、一般的に12月30日に始まり、1月3日に終わります。
日本人にとって、新年を迎えることは、先祖を敬うお盆と並んで、日出ずる国の最も重要な休日です。
この特別な日を、日本人は厳粛に、そして控えめに祝います。
毎年、この機会に深く考え、新年が何をもたらすかを考えるのです。
これは、西洋の年越しの伝統的なお祭り騒ぎのイメージと対照的でしょう。
ニューヨークのタイムスクエアの年越しの伝統がまず頭に浮かびますが、これが西洋人のよくある新年の祝い方と言えるでしょう。
カナダで育った私は、新年会といえば、騒々しいお祭り騒ぎと共に、ダンスと歌で盛り上がったものでした。
日本人から素朴に、「カナダ」とその年越しの伝統について、ごく一般的な質問を受けることがよくあります。
「カナダ人はどのように新年を祝うのですか?」
答えはいつも同じです。
カナダは文化、宗教、思想のるつぼですから、一般的なカナダ人の新年の祝い方は、各家庭によって、まちまちなのです。
新年の祝い方は文化によっても様々です。
しかし、東洋人あるいは日本人は、祖先崇拝という共通点があり、古くからの習慣として新年を迎えることに組み込まれていると言えるでしょう。
一般的な日本人は、他国を研究・分析する対象として見ており、すべてのカナダ人に共通する伝統があると、素朴に考えていると言っていいでしょう。
この場合、日本人は「人種のるつぼ」という概念を概念的に理解できないまま内面化してしまうのです。
忘れてはならないのは、ほとんどの日本人は祖国の外で暮らしたことがなく、強力で手強い言葉の壁に阻まれているということです。
日本人は伝統的に、日本各地にある地元の神社やお寺に帰ってきて、家族と、そして偉大なコミュニティーの一員と再会するために、先祖の家に集まります。
多くの場合、巡礼者は日本の大都市を離れ、田舎にいる家族とお正月を過ごすため、遠距離でも帰省の旅をします。
畳の部屋で、一家揃ってこたつに入りながら、テレビを見たり、海の幸や漬物、冷酒を楽しんだりすることでしょう。
私は1953年以来、毎年大晦日恒例のNHK「紅白歌合戦」に早くから興味を持ちました。
日本のトップクラスのタレントが紅組と白組に分かれて出場します。
歌やパフォーマンスで勝負し、豪華絢爛な衣装と舞台で、その華やかさは息をのむほどです。
番組の最後には、紅白両チーム共に一斉に「蛍の光」を歌い、各チームの親善と団結の意を示します。
紅白歌合戦が終わるとすぐさま、NHKは日本各地の静かな神社や寺に中継を移し、物思いにふける家族、笑顔の若いカップル、男女のグループなど、12月31日の寒さの中、午前0時を待っているさまざまな姿を映し出します。
初詣は日本全国で行われ、多くの人々が神社やお寺に参拝します。
日本人は、死者への配慮を胸に秘め、真剣に祈りを捧げます。
そして一夜明け元旦には、年に一度だけ朝酒が公に許されるこの日、日本のテレビは朝から本格的なお正月モードの番組を延々と流します。
おせち料理でお腹を満たし、お雑煮を食べながら、テレビの神様と怠け者の精霊に一日を捧げるのです。
一昔前、衛星放送がまだ無かった頃、日の日なかから、有名な温泉の番組も見ることができました。
ある年の正月、女性の水かけ大会が混浴露天風呂の中で放送されていました。
その番組では、女性が胸元も露わに水しぶきを浴びながら、西洋風に言えば「濡れTシャツコンテスト」の、更に刺激が強いようなものをやっていたのです。
同じコンセプトで、違う角度から。
しかし、このような楽しいコンテンツは、日本の衛星放送のパイオニアであるWOWOWが台頭すると、清教徒的な検閲によってストップがかかったのです。
新年をどのように迎えるかはさておき、グレゴリオ暦で言えば本日2022年を迎えました。
しかし、ここ日本では、今は、日本人のシンボルである成仁天皇の在位四年目を意味する「礼和四年」である。
この一年、私たち人類の善意を信じ、太陽の下、親善、平和、調和のために日々を過ごすことができるよう、読者の皆様に心からの願いを込めて、ここに記します。
明けましておめでとうございます