本当のあなたを見せて下さい
本当のあなたを見せて下さい
私は生きている祖先、すなわち母から、貴重なライフスキルを受け継ぎました。それは社会の状況を読み取って適応する能力です。
この生まれつきの好奇心と社会的知性は、DNAレベルの賜物であると思いますが、まれに好奇心が強すぎるて困る時もあります。
普段から自然な日本語と、自身の母国語の英語でコミュニケーションをとり、人々の生活やユニークなストーリーに興味を持つことは、30年以上にわたって日本に深く根ざした生活を送る上で非常に有益な経験でした。
日本人をより深く理解したいと思う人にとって、コミュニケーションはまさに鍵となります。
毎日日本語を学び、練習し続けることは、日本人の母国語を理解するためだけでなく、自分自身の成長と向上のためにも非常に重要であることは間違いありません。
個人的な経験から言いますと、それはとてもやりがいがあるだけでなく、人生をあらゆる面で豊かにするユニークな機会に必ずつながります。
例えば、初対面の人や見ず知らずの人と話すことは、自然でポジティブなことだと思います。
私の母が日常生活の中で、見ず知らずの人と接している姿をよく目にします。”How’s everything going?” “What’s your story?” といった具合に、何気ないやり取りから始めています。私は知らず知らずにこれを見習っているのだと思います。
「林檎は木から遠くへは落ちない」という諺があります。
この場合、母が木で、私が林檎ということになりますね。
人生の醍醐味は、世界中を歩き回り、見知らぬ人と会話を交わし、その人のユニークな話を聞きくこと。そしてその会話から、一生涯の友ができることもあるでしょう。
何十年にもわたって磨かれてきた日本語のスキルがあれば、笑顔とジョークと “What’s up with you today? “というシンプルな質問で、見ず知らずの日本人の真の姿を明らかにすることができることがわかりました。
先日、メガ・ドン・キホーテ(アメリカのビッグボックスを日本がさらに進化させたもの)で、良質のカナディアン・ウイスキーが、非常にリーズナブルな価格で売っているのを見つけました。
そしてその時、私はたまたま私の隣に立っていた男性とその妻、そして小学生の2人の娘さんに話しかけました。
「見てください、このとてもリーズナブルな価格のカナディアン・ウイスキー、お勧めですよ 。」
日本人は、西洋人の口から母国語の日本語がスラスラと流れてくると、最初は必ず驚きます。
最初は少し驚いていた彼らですが、「カナディアン・ウイスキーの大半はライ麦から作られています。」「このウイスキーは案外良いものですよ。」と私が更に続けると、一家の父親は嬉しそうな表情を浮かべました。
この時、この一家と私は「一期一会」の瞬間を迎えたと思います。大型店の酒売り場にいた、初対面の家族は「今日は面白いことがあったね。」と、楽しく帰路についた事でしょう。
そしてこの父親が、晩酌のためにカナディアン・ウイスキーのボトルを取り出したとき、あの時ドンキで見知らぬ外人が、このウイスキーを勧めたという話で、再び盛り上がるでしょう。
日本人は基本的に、自分のグループに固執する偏狭な民族であり、見知らぬ外国人との出会いをあまり好まない傾向にあります。
とはいえ、人間のつながりが見えない力によって、徐々に失われつつあるこの時代の変化の中では、このような「一期一会」の瞬間が特に重要であると堅く信じています。
だからこそ、今まで以上に新しい人間関係を築き、人と人とのつながりを強固にすることが、この大きな変化の時代には最も重要なことなのです。
あなたは今日、誰とつながりますか?