靴を履いて、靴を脱ぐ
靴を履いて、靴を脱ぐ
さて、このタイトルをもう一度、空手の達人であるミスター宮城の声と、彼の若い弟子であり、いじめられっ子のダニエル・ラロッソの声で言ってみて下さい。
ワックス・オン、ワックス・オフ。
稽古はどこから始まるのか?
稽古の初日は車を洗ってワックスをかけることでした。
時計回りにワックスをかけて。
反時計回りにワックスを落とす。
もしも、この特別な映画ベスト•キッドのストーリーを思い出せなかったり、この重要な映画のことを聞いたことがない人は、下の画面をクリックして見て下さい。(音声注意)
この空手の稽古の始まりは、一見全く関係ないところから始まりました。それは、この若い弟子には見当もつかない現実でした。
しかし目に見える事だけが本当のことなのでしょうか。
靴を履いて、靴を脱ぐ。
日本に来たなら、誰の家に入る時にも、必ず靴を脱がなければならないのですが、レストランでも靴を脱がなければならないことが、度々ある事に気がつくでしょう。
ブリティッシュコロンビア州の田舎で育った私には、ほとんどの人が家の中で靴を履いていたので、私はそれが普通だと思っていました。
私は子供の頃、友人の家を訪れた時、当たり前のことでしたが、靴を履いたまま上がりました。しかし私は、犬のうんちをきちんと拭き取らずに、友人の母親の美しく豪華な白いカーペットを汚してしまったという、不幸な事件を思い出します。
ヘンダーソン夫人、あの時は本当に心から謝罪いたします。
確かに住居に入る時に靴を脱ぐことは完璧に理にかなっています。なぜ自分の聖域を汚染するために、外の世界の汚れを持ち込まなければならないのでしょうか?
そこに靴の秘密があります。
靴紐をを緩める。
靴の後ろを潰して履けば、靴の脱ぎ履きの面倒さは解決します。あなたが靴好きで大切のする人かもしれませんが、それは関係ありません。
おそらく、靴を履いて靴を脱ぐという動作は、潜在意識の中で、習慣化された規律につながっているのでしょう。外の世界と私生活の内なる聖域を切り離すように。
そして今、私たちはこの様な状況下にいます。
普段の生活の中でマスクをする事は、日本では冬のインフルエンザの季節と同じようなものです。
これからは一年を通して、どこでも、誰もがマスクをすることが当たり前になり、社会的な規範となっていくのです。
日本人は本音と建前で育っているので、マスクは建前と同じで、自分の本心を隠すいいツールです。
ワックスオン、ワックスオフ、靴を履く、靴を脱ぐ、そして今度はマスクオン、マスクオフ、という日常的な作業が、自分の形、秩序、人生のプロセスを意識することにつながり、この新しいマスクをするという世界の中で、自分の体質と決意を強化し続けているのかもしれません。
ボーナス1
最初に出てきたミスター宮城と若い弟子のワックスオン、ワックスオフの物語はこちら。
ボーナス2:
推奨される履物
ボーナス3:
推奨できない履物