言葉は概念です:和/調和

Sep 16, 2020インスピレーション, ブログ, 神道

言葉は概念です:和/調和

「和」の概念を理解することは、日本人のあり方を理解するということです。

すべての言語は、その言語を作った人の感情的、精神的、知的特性を反映したものなのです。言語は話し手のDNAに組み込まれていると言えるでしょう。

本質的には、すべての言語は社会的な概念です。

古く、構造化され、排他的な社会とその言語であればあるほど、人々の態度や行動を根本的に支配する文化的なニュアンスが具現化された表現や用語が多くなります。

「和」という言葉は、人間と自然、そして自然の中のすべてのものとの調和という神道の本質的な概念を表現しています。

日本が統一国家として台頭するずっと前から、中国は日本を「和」と呼んでいました。

7世紀には、日本の摂政が日本初の「憲法」ともいえる一連の詔書を発布しました。その最初の宣言は「和」を日本社会の基盤とすることでした。

「和」は伝統的に「調和」と英訳されてきましたが、日本の文脈ではもっと深い意味を持っていました。

要するに、人や自然との摩擦を起こしたり、人や自然を動揺させるようなことをしないということです。一方で、平和で協力的、調和のとれた関係を確保し、維持するために積極的に行動することを奨励しています。

つまり、「和」とは日本独特の「和」の意味であり、西洋英語の「調和」ではないのです。

日本特有の文化的な言葉には翻訳が難しい事が多々あります。

日本の空気の中で「和」を感じて理解しなければなりません。

1960年代から70年代にかけて、日本の経済は世界第2位の経済大国に成長していましたが、日本人はその驚異的な成長を、ビジネス、政府、教育システム、そして社会全体に「和」が存在していたことに起因しています。

さらに、日本の伝統的な芸術や工芸品、礼儀作法、正式な言葉遣い、文化的慣習などすべてに「和」の要素が吹き込まれています。

和を理解するようになると、日出国を訪れた時に、より意味のある経験を得ることができます。

そして、「和」をより深く理解することで、日本社会の様々な面を見ることができ、「和」という重要な社会構造が、日本の生活の多くの場面で見られるようになります。

日本を訪れたことのある人に、日本のどこに興味をそそられたのか、又少し不思議に思ったことは何でしょうと尋ねると、必然的に答えが返ってくるでしょう。

それは、日本人は礼儀正しい人々で、調和のとれた平和な社会であるように見えるということです。

これが「和」なのです。

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