右脳・左脳 – パート3

Aug 4, 2021ブログ, 文化

右脳・左脳 – Part 3

日本文化における右脳優位の影響は、日本人の深い価値観、動機、行動にまで及び、日本における生活の、あらゆる側面を網羅しています。

日本の美術品や工芸品、新しい革新的な製品を生み出す際の細部にまで及ぶ拘り、そして日本という国全体のオーラに、右脳思考の影響を見ることができます。

Circular Rainbow Sun Halo

それは料理の盛り付けなど、普段のちょっとした生活の中にも通じるものがあります。

実際、日本の宴会の席で、芸術的ともいえる綿密な準備、緻密な美しい盛り付けをされた料理を出された経験をしたことのある人は少なくないでしょう。そして今これを読んで頷いている事でしょう。

washoku example

基本的に、日本文化における右脳の優位性が身体に及ぼす影響はポジティブなものなのです。日本人も、そして外国人でさえも、日本や日本道の概念を理解することができるのがその証拠でしょう。

興味深いことに、日本人同士が交流する時には、同じ文化的領域に存在しており、左脳的な態度や行動と相反する右脳的志向の側面は、確立されたコミュニケーション、寛容、協力というプロトコルによって制御されています。

更に日本人は、左脳が支配的で、右脳的な思考や行動を文化的に受け入れられない人達を相手にする時、誤解や摩擦が起きるのを避けられないでしょう。

これは、左脳派の人々が文化の違いに鈍感だったり、気が付かない振りをした場合に顕著に現れます。日本人を相手にする際にはとても注意を払うべきなのです。

Commander Perry Black Ship - ペリーの黒船

1870年12月29日にアメリカから来日したウィリアム・エリオット・グリフィスは、日本の開拓者の一人です。

グリフィスは、1870年12月29日に初来日し、日本の奥地(福井)で生活しながら教鞭をとってきたのですが、日本の本当の生活を知ると、自分が幼い頃から教えられてきたことに疑問を持つようになりました。

彼は1871年、以下のように綴っています

「なぜ、私たちは日本人とは逆のことをするのか?」

「我々が逆なのか、彼らが逆なのか?」

日本人は我々を逆だと思っています。

日本人は 、英語の筆記体をカニ歩きの様だと表現しますが、それは 日本語と「逆になっている 」からです。

日本人が西洋の本を見ると、上から下に向かって滑らかに、正しく流れる日本語とは相反して、文字がカニのようにページを横切っていると感じるのです。

日本人は馬小屋に馬を入れる時の向きも違う。

日本のネジは逆に締められている。

彼らの錠前は左に、我々の錠前は右に回る・・・。

西洋人は敵を傷つけるために人を殺し、日本人は敵を怒らせるために自分が死ぬ。

どの民族が左利きなのか?

どちらが本当の正なのか、それとも負なのか?

真実とは何か?

William Elliot Griffis

グリフィス氏は、日本が250年の鎖国を経て開国した直後、純真な西洋人だった彼は、右脳的思考の日本人の目の前に晒されたのです。

また、パトリック・ラフカディオ・ハーン小泉八雲)の著作、特に1904年に出版された『日本、解釈の試み』という重要な本にも同様の見解が示されています。

Patrick Lafcadio H - 小泉八雲

この明治維新期の日本に関する重要な歴史的解釈は、こちらから無料で読むことができます。

Japan, an attempt at interpretation

ウィリアム・エリオット・グリフィスの上記の歴史的文章、パトリック・ラフカディオ・ハーンの読書、そして私の30年以上に渡る日本の田舎での生活から得た実体験に基づいて、右脳・左脳理論の有効性を確認することができます。

旅をする時、そして日本人と交流する時、また日本人の中で生活する時、自分がどちらの脳を使っているのかを常に念頭に置いておく事をお勧めします。

来週は、右脳と左脳の対照的な考え方や生き方について、深く掘り下げてみたいと思います。