明けましておめでとうございます

Dec 30, 2020ブログ, 文化, 神道

明けましておめでとうございます

私はカナダのブリティッシュコロンビア州中央部にある、西洋文化の伝統の中で育ちました。

今から三十年以上前の母国の新年の祝い方を思い出すと、まず大晦日のパーティーで酒を飲み交わし、歌い踊るという、歓声に沸きながら新年を迎える、とても賑やかで活気に満ちたものでした。

1月1日には家族が集まって、おせちとまでは行きませんが、オードブルなどの伝統的な食事をし、翌日の2日には普通に仕事が始まり、すぐに平凡な日常に戻ります。

日本のお正月の伝統的な祝い方と母国の祝い方は、全くと言っていいほど異なります。

日本人は新しい年を、厳粛な気持ちで迎えます。年の瀬にはその年にあったことを振り返り、新たな気持ちで年越しをするのが、年末年始の習わしです。

大晦日の晩から、先祖代々から伝わる家に家族が集まり、NHK紅白歌合戦を楽しみ、長寿を願い、家族みんなでそばを食べ、年越しをするのが、日本のお正月の風物詩であることは間違いありません。

そして三が日はおせち料理を食べ美味しいお酒を飲みながら、ゆっくりと一日を過ごします。

お節料理

お祝いの席には、ほとんどと言っていいほど生の魚貝類やカニなど(海の幸刺身についてはこちら)の美味しい盛り合わせが用意されます。私は特に毛ガニのみそが好きで、これは絶妙な味わいのご馳走です。

毛カニ味噌

私が34年前から住んでいる千葉県は、美味しい落花生の産地としても知られています。毛ガニのみそや、生魚の盛り合わせをゆっくりと味わった後、夜の酒のつまみに、この地元の絶品落花生を、殻を剥きながら食べるのが、正月ならではの、この上ない楽しみの一つです。

Chiba Prefecture

千葉産落花生

大晦日のNHK紅白歌合戦は23時45分に終了し、かつて国営放送だったNHKは、日本各地の神社やお寺の初詣に並ぶ人々の姿を映し出します。

初詣は日本人のとって、新年の最も重要な風習の一つです。

香取神宮初詣

豊かで多様な異なる私達多くの民族は、それぞれ自身の家族や伝統的な習慣や儀式が、どんなに異なっていようとも、全ての人々は、この2020年という年が、地球が新たな現実へと劇的に変化したことを、振り返らずにはいられないでしょう。

来年、そして私たち人類全ての未来に向けて願うことは、7世紀に制定され、日本人の理想とされた美徳を成文化した、日本国憲法に記された模範に目を向けることです。

誠実、善意、信頼、自信、無私無欲。

あなたが精神病質でない限り、古くからの日本国憲法は、私たちが共有する地球の人類に対して寛容さと善意を示す模範となるものであり、目指すべきものであると私は信じています。

本年は、日本の未来、社会の未来、そして私たちの世界に向けて、一緒に「Land Of The Rising Son」の旅にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

PS: 来週も、型の探求を続け、型が日本人や私たちの社会にどのように影響を与え続けているのかを探ります。また来年もどうぞよろしくお願いします。

丑年